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かざりかんざし職人三浦のブログ

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カテゴリ:仕事場( 143 )

沢瀉両天前挿し簪

6月に沢瀉(おもだか)の紹介をした際に沢瀉屋の役者さんからご注文を受けたお話をしましたが、
その役者さん、市川猿翁一門の市川猿紫さんという方で、スーパー歌舞伎などでもご活躍されている役者さんです。この度製作させて頂いたのは、今月行われる舞踊会で使うための簪。
私の仕事は通常かつらを結い上げる床山さんからご注文を受けるのですが、
猿紫さんは簪に拘り、ご本人からご注文を出して頂いてます。
今回作ったものは古い簪をリメイクしたのですが、屋号に因んで沢瀉の葉を取り入れるなど、
猿紫さんとの打ち合わせの結果、良いものが出来上がりました。
作り手としてもご本人の要望を直接聞けるので、イメージも良く伝わります。
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この度、猿紫さんご本人からかつらに着けた簪の写真を送っていただきました。
お忙しい稽古の中だというのに、職人として有難い思いです。
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沢瀉が良いアクセントになっています。
因みにこれが自生している沢瀉(おもだか)です。6月に撮った時より成長していました。
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「天翔会」8月19日(日)世田谷区烏山区民会館ホールにて。
詳しい情報は市川猿紫さんのホームページをご覧ください。
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by kazarikanzashi | 2012-08-05 09:44 | 仕事場 | Comments(2)

びらかんざし仕上げ

普段使い用のびら簪にメッキが付きました。
この本数になると組み立て作業は一日がかりになります。
サンゴ玉を組み、短冊びらを取り付け、花飾りを本体に乗せていく工程です。
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花かご簪は、蝶のびら下がりにトルコ石などを使った少しエキゾチックなタイプと、
短冊びら下がりにサンゴ玉のみを使った古典的なタイプがあります。
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花かご・梅・桜・椿・紫陽花・菊、6種類の簪が出来上がりました。
こちらの簪は既製のパーツにひと手間入れ古典的な雰囲気に作っています。
小ぶりながら髪に挿すと簪としての存在感は充分あると思います。(価格は作品紹介参照)
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by kazarikanzashi | 2012-07-31 07:07 | 仕事場 | Comments(0)

牡丹梅びらかんざし製作中~その3~

びらかんざし最終工程。メッキが付いて梅花の花芯や足部分の瑞雲文様に差し金メッキを施し、
花にはサンゴ玉が入りました。
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短冊びら下がりの仕込み。サンゴ玉にカンを取り付けます、40数個もある地味な内職作業。。。
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簪になるまでもう一息。びら下がりを一枚づつ取り付けていきます。
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いよいよ飾りと本体をドッキング。かしめと呼ぶ技法で台座に固定。
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花の形を整え牡丹梅びら簪の出来上がり!
花の中心に乗せた赤いサンゴ玉はお母様が身に着けていたイヤリングをリメイクしたもの。
親御さんの想いが込られています。
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百花の王と呼ばれる牡丹の周りに可憐な梅の組み合わせ。
台座には松と竹の彫が入り足の根元には瑞雲文様。吉祥尽くしの簪となりました。
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結婚式も間近のようです。
人生の大きな1ページとなる行事にお役に立てたこと、職人として大変光栄に思います。
新たな人生のはじまりですね!どうぞ末永くお幸に、心からお祝い申し上げます。
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by kazarikanzashi | 2012-07-02 12:00 | 仕事場 | Comments(2)

牡丹梅びらかんざし製作中~その2~

少し間が開いてしまいましたが、婚礼用のびら簪のつづきです。
飾りの土台となる部分と簪の足の部分に彫りを施していきます。
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左右一対で使う「牡丹に梅飾り」土台の裏側に松と竹の彫りを入れ松竹梅の隠し柄にします。
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松ヤニの彫金台に固定し、簪の根元部分に「瑞雲文様」を毛彫りします。
瑞雲とは、めでたいことの前兆として現れる雲のこと。吉祥性を高めていきます。
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瑞雲に梨地を入れ文様にメリハリをつけます。
銀メッキを付けた後にこの部分だけ差し金メッキを付け雲が浮き立つようになります。
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簪となる部品が全て揃いました。メッキは外注加工になります。
~その3~はメッキが付き、組み立てから仕上げの工程になります。
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いよいよ完成間近。。。
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by kazarikanzashi | 2012-06-30 23:15 | 仕事場 | Comments(0)

虫つくる&ミニスキュル

今日はトンボ作りに励みました。
芸者さんから夏向きの簪の依頼のものです。
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簪の先に停まっているような飾りになります。
銀色のメッキが付くと涼しげな印象になるでしょう。
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虫といえば。。。
NHKのEテレで放送されているフランスの短編アニメ。
虫たちが織りなす日常を描いた物語なのだが、何ともいえない気持ちにさせてくれます。
興味ある方は「ミニスキュル」で是非検索を!
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[Eテレ] 2分版 毎週金曜 午後7時48分 (再) 毎週日曜 午後2時23分
[Eテレ] 5分版 毎週日曜 午前7時20分
※催事のお知らせ更新しました。
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by kazarikanzashi | 2012-06-26 23:47 | 仕事場 | Comments(0)

牡丹梅びらかんざし製作中~その1~

今回ご紹介するのは婚礼用のご依頼の前びら簪一対です。
飾りは百花の王と呼ばれる牡丹の花の周りに吉祥文様の梅の花を散らしたもの。
土台になる部分は軽量化も考え花柄枠に梅枝の透かし。
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牡丹の花に鏨(たがね)を使い筋目を入れていきます。
調子よく同じピッチでトントンとたたき彫りの作業。
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たたき彫り用の鏨には大小様々な直線・曲線・丸などの種類があります。
使えなくなった鑢(ヤスリ)を火で焼き戻し、必要な形を自分で作ります。
リサイクルし道具として生まれ変わるのです。職人の知恵ですね。
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花に膨らみを出すため、ぼうず鏨でたたき立体的になったところ。
部品が揃いロウ付け作業へと移ります。
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一本の簪にこの数の部品が使われます。
お誂え品は見本がないため、組み上がった状態を想像しながら進めていきます。
バランスを考え、途中で花数を増やしたり減らす場合もあります。
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ロウ付け終了。
メッキを付けてサンゴ玉を入れると可愛らしい雰囲気になると思います。
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足の製作へとつづく。。。
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by kazarikanzashi | 2012-06-20 23:42 | 仕事場 | Comments(0)

お誂え帯留め その2

昨日のつづきです。
切り抜いたままではノコ歯のバリがあるのでヤスリで滑らかに表面を整えていきます。
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流水に深みを出すため曲線部分を削り、キサゲと呼ばれる刃物状の道具で更に削り出します。
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先端が丸くなっている金槌でたたき、少し反りを付けていきます。
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いい塩梅に反りました。
銀線で帯締めを通す金具を作りロウ付け作業へと移ります。
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スペースシャトルが大気圏突入した時の映像のようですが、ロウ付け作業中。
バーナーの火を当て過ぎると品物は解けてしまい、今までの作業が全て御破算になります。
極力一発で定位置に付けるように神経をつかう作業。
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ロウ付け後、硫酸に浸けて不純物を取り除き、磨き作業へと移ります。
昔は木炭で磨き上げましたが、現代では人口砥石を使います。漆職人さんも使っている優れもの。
表面が滑らかになると更に磨き粉で手磨き作業へ。根気のいる工程です。。。
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出来上がり!銀本来の乳白色がかった美しい輝きになりました。
観世水文様が銀色に映えますね、喜んでもらるかな。
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by kazarikanzashi | 2012-06-04 23:33 | 仕事場 | Comments(1)

お誂え帯留め その1

お客様からご依頼された帯留めの製作を紹介します。
図案は観世水文様の透かし彫り。お誂え品は図案が決まるまでが一苦労。
決められた枠の中にバランスよくはめ込むのだが、透かしの接点を考えながら幾度と描き直す。
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銀の板に張り付け、糸ノコ歯を通すための穴を空ける。
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透かし準備完了。作業開始!
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切り回しと呼ばれる作業。
今回は10数ヶ所の透かしだが、品物によっては100を超えることもある。
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1ヶ所を切り抜いたら糸ノコ歯を抜きはずし、次の穴へ差し込む作業の繰り返し。
根気のいる作業を終え、切り回し完了!
次はヤスリがけの工程へとつづく。。。
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by kazarikanzashi | 2012-06-03 07:43 | 仕事場 | Comments(0)

かんざし製作(桜びら簪)その2

昨日の続き。
桜の花の花芯部分を作ります。
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薄い真鍮板を5mm程に切り、更に切鋏で切り目を入れます。
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筒状に丸め、花にはめ込んだ状態。雌しべを広げ花らしくなりました。
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各部品をロウ付けし、形を整えます。サンゴ玉を置いて完成時を確認。
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台座と足をロウ付けし、足にアクセントとなる彫金を入れます。
松ヤニの台に本体を固定し彫りを施します。
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花の下に月が見え隠れ、足の部分の彫りは月明かりが水面に映っているという見立て。
隠れて見えない部分に細工を施すのが錺の特徴。
錺が意味する物語を紐解いてみるのも楽しみのひとつです。
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by kazarikanzashi | 2012-05-14 09:00 | 仕事場 | Comments(2)

かんざし製作(桜びら簪)その1

仕事場から。
和楽4月号の表紙になった「桜びら簪」のご注文をいただいたので、製作工程を紹介します。
下絵を真鍮の板に張り付け、糸ノコで切り回した後の段階。
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使うパーツを完成時の形に置いてみました。単に平面の切り絵のような状態。
ここから生命を吹き込んでいきます。
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台座には月の透かし彫り、アクセントに梨地模様を入れます。
葉に葉脈の彫りを入れます。虫食いも表現し自然の風合いを出します。
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花に立体を出し再び完成時の形に置いてみました。
茎になる部分はいろんな細さの針金を使います。まだプラモデルのような状態。
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次に花の花芯部分を作り、彫金・ロウ付けの工程へと進めます。
続きはまた明日。。。
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by kazarikanzashi | 2012-05-13 09:19 | 仕事場 | Comments(0)