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かざりかんざし職人三浦のブログ

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波千鳥錺櫛

こちらは以前納めた歌舞伎で使われている櫛です。
今回手直しの依頼を受けたので紹介します。図柄は扇面に波千鳥の透かし彫り、
千鳥は半立体で扇面の上に乗っています。
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依頼は裏に板をはめ込む直しです。魚子(ななこ)地文の板を使い、奥行きに変化を出しました。 魚子(ななこ)とは魚卵の粒のことを差し、小円が密に置かれたようにみせる彫金技法のひとつ。
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舞台用の櫛は大きいです。この品物は左右180mmあり、前から見ると肉厚に見えるように枠が付いています。軽量化を考慮した作りです。
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裏板を被せた状態。一度仕上げた品物の手直しはなかなか手間がかかります。
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前から見た状態。魚子文様がコントラストを付け、奥行きが出たようになりました。
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客席から見た舞台では裏板に柄が入っていることなどまず見分けが付かないでしょう。
役者さんや床山さんのこだわりを受け止め、より良い品物を作ることが職人の努めだと思います。
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by kazarikanzashi | 2013-06-29 08:23 | 仕事場 | Comments(0)

祝!富士山世界文化遺産

日本一の山、富士山が世界遺産に認定されましたね。
私も三年前にこの霊峰に登って来ました。初めての経験でしたが、天候にも恵まれ荘厳な御来光も浴びることが出来ました。 実は私、仲間連中で関東近郊の山に登るのが趣味のひとつとなり、事の始まりはこの富士登山でした。
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仲間連中と言っても、みんな従兄弟やその旦那衆で40代が連なる6名のメンバーで年に数回「ゆる登山」を楽しんでいます(笑)

数年前に親戚が集まる正月の宴会で「一生に一回は富士山に登ってみたいよね」の一言で意気投合し「オヤジ会・俺たちの旅」結成。

まずは高尾山から始め箱根の山を登り、富士山に向けてトレーニング開始。
と言っても登った後は日帰り温泉に浸かり、帰りのロマンスカーでは居酒屋状態(笑)
これがゆる登山の信念。

翌年無事富士山に登ることができ、それ以来このオヤジ会は続いています。
テーマは「いとこの絆と自然とのふれあい」と言いつつ、嫁・子供そっちのけで日頃溜まったガスを抜きに出て行く我がままなオヤジ衆。。。
毎回家に帰ってからの出来事はご想像ください(笑)
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2010年7月25日 富士山頂より
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by kazarikanzashi | 2013-06-23 08:00 | 日記 | Comments(1)

鷹匠の鈴

先日の続きです。
今回の小旅行(笑)こちらが鷹匠さんに依頼された鈴の型見本。
鷹の尾羽に取り付けるもので、一見愛らしくも見えますが古典的で洗練された造形です。
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鷹匠さんのもとへ伺う前に立ち寄ったのがこちらの手打ちそば屋。
櫛かんざし美術館を出たのが昼過ぎだったので、まずは腹ごしらえ。
雰囲気のあるいい店でした。天ざる美味かった〜!
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街道から少し上がり、沢に架かる橋を上ると鷹匠さんの家はありました。
何となく閉鎖的でミステリアス。。。鷹と暮らすためにこの地を選んだとか。
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鈴にもいろんな種類があるそうです。大きさも其々あり音の高いものから低いものまで。
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以前は道具も取り揃えて、ご自分でも作っていたそうです。かなり器用な方のようです。
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こちらは鈴と一緒に着ける共鳴板のようなものでしょうか?
素材は60cm以上の大きな鯉のエラ骨を使って作るそうです。隣はべっ甲製
かつては貴族や大名の間で盛んに行われた鷹狩り、使う道具にも拘っていたのでしょう。
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同行した組紐屋さんが依頼されているのは鷹を結ぶ綱に付ける房付きの組紐など。
この方も能や歌舞伎などの他、お寺関係の組紐を専門に手掛けている素晴らしい職人さんです。
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こちらは鷹が暴れないように目隠しをする頭巾。このものだけでも工芸品ですね。
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庭には鷹が数匹飼育されていましたが、デリケートな動物なので写真は遠慮しました。
変わりに鷹匠さんが描いた作品を撮らせていただきました。
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今回お話を聞かせていただいたのは、鷹匠のお師匠さんとお弟子さんの女性鷹匠さんのお二方でして、ブログアップのお断りを伺ってこなかったので、敢えてお名前は伏せさせていただきますが、お二方とも鷹匠界ではかなり著名な方々です。
興味深いお話有り難うございました、理想の鈴が出来るように頑張りたいと思います!
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by kazarikanzashi | 2013-06-22 09:33 | 日記 | Comments(3)

澤乃井 櫛かんざし美術館

一昨日、友人の組紐屋と共に青梅市御嶽(みたけ)に住む鷹匠さんのところへ行って参りました。
鷹匠さんのところへ行く前に立ち寄ったのが「澤乃井 櫛かんざし美術館」全国的にも珍しい、櫛や簪を専門に展示する美術館です。
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数年ぶりに訪れたのですが、以前は手頃なお土産品を置かせていただいたり、実演を行ったりもしました。都心からJRを乗り継ぎ、青梅の先にある沢井駅から徒歩10〜15分くらい。
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御嶽渓谷の吊り橋を渡ると、寒山寺という趣のあるお堂もあります。
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緑道を歩いているうちに到着。吊り橋から眺める景色は最高のロケーションです。
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中の様子は撮れませんが、こちらのコレクションは見応えがあります。
自然に囲まれた中に佇む美しい美術館、是非訪れてみてください。
(館長さんお土産有り難うございました!)
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澤乃井酒造さんが運営しているので、渓谷沿いには「澤乃井園」というお休み処もあります。こちらもハイキングの途中で立ち寄るにはお薦めスポットです。
この後、鷹匠さんのところへ。。。その話はまた後日。
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by kazarikanzashi | 2013-06-20 09:49 | 日記 | Comments(2)

煙草入れ金具 帯留め加工

骨董蒐集家の方から煙草入れに付いている金具を帯留めに直すご依頼を受けました。
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根付けは見事な虫尽くしの細工。昆虫好きにはたまらない代物。。。カッケー
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まずは金具を慎重に取り外します。
東海道五十三次「庄野白雨」を思い浮かべるユニークな図案です。
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座金となる部分をトレースして切り回し作業に入ります。
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銀盤の切り回しが終わりました。ズレずに合っているか不安なところです。
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鋲が立っている本体と合わせ微調整をします。ここが一番時間がかかりました。。。
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三分紐の帯締めが通る金具を取り付け、磨き上げ、鋲をかしめ、本体と合体しました。
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煙草入れ金具の帯留めが出来上がりました!
古いものを手掛けるのは何が起きるか分からないので神経を使います。
今回は大きなアクシデントもなく無事出来上がりホッとしました。
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by kazarikanzashi | 2013-06-15 23:42 | 仕事場 | Comments(0)

修理の日々つづき

先日の解体した修理品にメッキを付け直し、上がって来ました。
部分的に金色の差しメッキを付けて組み立て作業に入ります。
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今回重傷だった患者さん、牡丹の前差しも輝きを取り戻しました。
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組み上げて完治までとは言えませんが、ほぼ新品同様の状態に生まれ変わりました!
(BGMはリフォーム番組ビフォーアフターを想像しながら♪〜♪〜♪)
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治療前は銀一色で華がなかった状態でしたが、アクセントに金色の花芯の飾りを取り付けました。
また舞台で活躍することでしょう。。。
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by kazarikanzashi | 2013-06-09 21:58 | 仕事場 | Comments(0)

幼虫からサナギへ

自宅前の塀に色鮮やかな物体が。
アゲハ蝶の幼虫がサナギ化するところに出会えました。
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下町の路地裏。
普通は植物の枝などにサナギ化しますが、よくもこんな目立つところに。。。
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翌日、気が付くとサナギに変身してました。
まだ薄らと緑がかってます。
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翌々日、茶色がかった色に変化してました。
塀の色と同じ保護色になり、敵をあざむく擬態ですね。
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離れて見ると、どこに居るのかわかりません。
きっと塀の色を認識しているんでしょうね?この子?摩訶不思議。。。
無事に羽化することを祈ります。
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by kazarikanzashi | 2013-06-07 17:08 | 日記 | Comments(0)

弟子の展示会

本日より弟子の石橋千絵子が若手の後輩たちとグループ展を開催します。
どうぞ宜しくお願いします。
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by kazarikanzashi | 2013-06-04 06:38 | 日記 | Comments(0)

修理品の日々

催事の準備等で普段の仕事に手を付けられなかったので。。。このところは溜まっている仕事をコツコツこなしています。
今進めているのは、床山さんから預かった修理品。
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今回の患者さん。中にはかなり痛んでいるモノもあり、くじけそうになりますが。。。
「俺がやらねば誰がやる!」という気持ちでメスを手にします。
ただ古い簪から得ることは多々有ります。「蔦にひさご」なんて面白いデザインです。
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今回の大手術、写真上にある「牡丹の前挿し」ブリキのようになってしまった痛ましい姿。
このままメッキを付け直しても荒れてしまうので、診断結果は全て解体することにしました。
まずは洗浄し、付着した汚れを出来る限り落とします。
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艶も無くなってしまった状態から、ここまで綺麗にしました。
治療は続く。。。
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by kazarikanzashi | 2013-06-02 09:42 | 仕事場 | Comments(0)