ブログトップ

かざりかんざし職人三浦のブログ

kazashi.exblog.jp

かんざし製作その2

夫婦玉簪の続きです。足先が整って次はロウ付け作業に入ります。
耐火煉瓦の上に並べロウを盛ったところ。
e0271858_1885638.jpg

まずは松葉の状態に足を付け、次に葉をロウ付けしていきます。
この簪は簡易的な作りのものなので葉は既製品のパーツを利用します。
e0271858_1891919.jpg

出来上がった時を想像しながら葉を一枚ずつ付けていきます。
ピンセットで部品を持ちバランスを見ながら付けます。
火を当て過ぎると解けてしまうので神経を使う工程。
e0271858_1893490.jpg

左右に葉が付きました。この後は先端に玉を挿す鋲を同じようにロウ付けします。
e0271858_1895481.jpg

ロウ付け後、薄めた硫酸液にしばらくつけ込み不純物を取り除きます。
e0271858_1810889.jpg

硫酸から取り出し洗浄後、足の根元と首部分を少し湾曲させます。
ここがポイント!ただの真っ直ぐな棒状では素っ気ないものになってしまいます。
程良くしならせることにより、艶っぽい品物となります。
この後はメッキを付けます。メッキだけは専門職なので外注加工します。
e0271858_18102233.jpg

[PR]
# by kazarikanzashi | 2012-04-22 18:17 | 仕事場 | Comments(0)

かんざし製作その1

私の仕事場を紹介します。
本来リビングのところに畳3枚を敷き日々かんざし作りをしています。
e0271858_23512747.jpg

たたき彫りをする金床。丸太の凹んでいる部分に花や葉の部品を置き金槌でたたいて膨らみを作ります。これも道具のひとつ。
e0271858_23514297.jpg

切り回しやヤスリがけをする作業台。糸ノコは長い物が切れるように懐を深くした自家製。
祖父・父と代々引き継いでいる大切な道具。
e0271858_23515576.jpg

ロウ付けの作業台。父は最近は簡単な作業しかやらなくなりましたが、二人並んで仕事をしています。奥に見えるのはガスバナーのコンプレッサー。現在市販のものは小さくて音も静かなものがありますが、まだまだ現役で頑張っています!空気圧が少なくなるとバタバタとすごい音を出し吸引し始めるのですが、私が生まれる前からある代物。この音を聞いて育って来ました。
e0271858_23521663.jpg

今日は夫婦玉簪の製作にかかっていました。珊瑚や天然石が二つ寄り添った姿を夫婦に見立てたのでしょう。昔からあるデザインです。
e0271858_23523232.jpg

甲丸(断面が蒲鉾形)と呼ぶ針金をヤスリがけします。
目が粗いものから目の細かいヤスリで足先を整えていきます。
e0271858_23525275.jpg

次はロウ付けの作業へと進みます。続きはまた後日。
[PR]
# by kazarikanzashi | 2012-04-21 00:33 | 仕事場 | Comments(0)

中村座へ散歩

土曜の雨から一転して、昨日は良い陽気でした。
現在平成中村座で墨田区伝統工芸保存会のメンバーが出展しているので、ちょっと顔見せにチャリでぶらり。隅田公園を走っているとまだ枝垂れ桜が頑張って咲いていたのでツリーとツーショット。
e0271858_9205410.jpg

昨日は早慶レガッタがあり桜橋付近はギャラリーでいっぱいでした。
橋を渡ると中村座へ到着!
e0271858_9214418.jpg

こちらが中村座ファンならご存知五軒長屋。週代わりで職人が実演を披露しています。
ちなみに私は5月18日〜26日に出展します。
e0271858_9222516.jpg
[PR]
# by kazarikanzashi | 2012-04-16 09:30 | 日記 | Comments(0)

雨の鎌倉へ

鎌倉吉兆庵美術館で開催中の「髪飾りの華麗な世界展」へ行って参りました。
和菓子の源吉兆庵が運営している美術館で差ほど大きくはないのですが、櫛・簪の展示会はあまりないので勉強と思い見て来ました。
中には初めて目にする細工もあり、昔の職人の手技には感嘆します。
e0271858_9564040.jpg

悪天候で目的は美術館でしたので、鶴岡八幡宮の本殿まで行く気力も無く・・・
参道手前でパチリ。
e0271858_957369.jpg

太鼓橋の下が桜色の川に。桜は散っても美しいものです。
e0271858_9573128.jpg
[PR]
# by kazarikanzashi | 2012-04-15 10:41 | 日記 | Comments(0)

吉祥根付け

吉祥とは「よいきざし・めでたいしるし」という意味。
縁起や祈りなどの様々な願いが凝縮されています。
意匠の面白さだけでなく、それぞれに意味があり贈り物にも使われています。
着物の帯からさげる他、財布・バッグ・携帯ストラップとしても使えます。
シルバーキャストですがロストワックス製ではなくて、原型は糸ノコで切り、ヤスリで整形し、
彫金で柄を入れて作ります。

■トンボ■月にコウモリ■左馬 全て¥4,320(税込み)
e0271858_23163854.jpg

トンボは後ずさりせず一直線に前へ進み、空中で獲物を捕らえる姿から戦国時代には
勝ち虫とよばれました。勝負に強く、縁起のいい虫とされています。
e0271858_23174288.jpg

蝙蝠(コウモリ)の蝠の字は福に通じるとされ、福招きのしるしとされています。
また、ネズミが百年生きると蝙蝠に生まれ変わるとされ、長寿のしるしでもあります。
e0271858_2317587.jpg

左馬の由来は諸説あり、馬の字を逆さに読むと「まう=舞う」おめでたい席で踊られる
舞いは縁起が良いしるし。また馬の字の下の部分が巾着の形に似てるとされ、口がよく
締まり入れたお金が逃げていかないため金運のしるしでもあります。
馬は人がひいていくものですが、その馬が逆になっているため、馬が人をひいてくる
「招き入れる」ということから商売繁盛のしるしでもあります。
e0271858_23182215.jpg

■恋文■犬張り子■金魚 恋文¥4,860(税込み)犬・金魚¥4,320(税込み)
e0271858_8331873.jpg

その昔、簪に文を結び恋愛の小道具として使われ、家紋の図柄としても残されました。
良縁・縁結びのしるし。こちらは銀製ではないですが針金線をひとつずつ手で結び、簪部分も耳かきを付けた凝った作りになっています。
e0271858_8344687.jpg

犬は1回に複数頭の子供を産み、出産も比較的軽いことから子宝・安産・子供の健康を祈願するしるしとされています。
e0271858_8555175.jpg

金魚は古来中国では貴族の中でに愛玩されました。また金魚の発音は「きんよ=金余」
とよばれ、お金が余るほど儲かるとされ、文字どおり金運のしるしとされています。
e0271858_8573064.jpg

■菊■かたばみ■鯉 全て¥6,480(税込み)
e0271858_8582499.jpg

菊は古くから高貴な花とされ、姿・色・香りが優れているため季節を問わず多用されてます。
e0271858_8591441.jpg

かたばみは繁殖力が強く、一度根付くと絶やすことが困難であるとされ、子孫繁栄のしるしとされています。
e0271858_8593827.jpg

鯉は龍門とよばれる急瀬を登り、やがて龍になるといわれ出世魚として尊重されました。
出世のしるしとされています。
e0271858_90155.jpg

■扇面菊水■心に錠 扇面菊水¥7,560(税込み)心に錠¥5,400(税込み)
e0271858_902656.jpg

末広がりの扇面に菊水文様の透かし彫り。菊の花に流水をあしらった文様は延命長寿のめでたいしるしとされています。
e0271858_905867.jpg

心の文字に錠前がかかる江戸時代のデザインを復刻したものです。
心に情(錠)をかけ心変わりしないという洒落。恋愛・縁結びのしるし。
e0271858_912393.jpg

■勝ち虫(とんぼ)¥6,480(税込み)
e0271858_12363856.jpg

はじめに紹介したとんぼに比べやや大振りで、頭や胴体をリアルに力強い感じに作りました。
男性持ちにおすすめ。
e0271858_12325466.jpg

■ふくら雀¥5,400(税込み)
e0271858_64381.jpg

ふくら雀(脹雀)とは寒中に羽毛を脹らませて寒さを防いで丸くなっている雀、または肥え脹れた
雀の子のこと。福良雀・福来雀などの縁起の良い字を当て、富と繁栄を願うしるしとされています。
e0271858_6435368.jpg

e0271858_644726.jpg

e0271858_6442087.jpg

e0271858_6443534.jpg

製作工程はこちらから見られます。

根付けは全て桐箱入り
[PR]
# by kazarikanzashi | 2012-04-11 23:44 | 作品紹介 | Comments(0)